小坂研究所の歩み

時代の変化のなかで常にお客様のニーズを叶えるための
モノづくりをしてきた小坂研究所の70年間をご紹介します

第1期 創業から成長へ

1950年 東京都葛飾区にて創業、光てこ式表面粗さ測定器(SD-1)開発
東京都葛飾区にて創業
創業者小坂誠市郎(左から2番目)を含め、8名の社員で創業
今なら「ベンチャー企業」といえるかもしれません
光てこ式表面粗さ測定器(SD-1)の開発
測定精度の高さはもちろん、大型のワークも測定可能になったことで、
10年間で1000台以上を売上、当社発展の礎を築いた製品です
1953年 株式会社設立 資本金300万円、三軸スクリウポンプ開発
株式会社設立 資本金300万円
設立当時の本社・金町工場
三軸スクリウポンプの開発
当社の三軸スクリウポンプ1号機の開発には多大な労力と開発費を要しましたが、
佐久間発電所に納入され、当社がポンプメーカーとしてスタートするきっかけとなりました
1960年 電子式万能表面形状測定器(SE-1)開発
電子式万能表面形状測定器(SE-1)開発
国内で初となる電子式の粗さ測定機を開発しました
1964年 埼玉県三郷市に工場建設
埼玉県三郷市に工場建設
完成当時は北葛飾郡三郷村、1964年に三郷町となり、1972年には三郷市となりました
現在は首都圏へのベッドタウンとして、住宅地が広がっておりますが、
当時は写真のように工場の周りには何もなく、畑や空き地が広がっていました
1966年 うず巻ポンプ開発
うず巻ポンプの開発
当社のうず巻ポンプ1号機は発電所向けの燃料移送ポンプとして開発されました
1967年 自動求心式真円度測定器(EC-1)の開発、二軸スクリウポンプ、ボルネマン社と技術提携
自動求心式真円度測定器(EC-1)の開発
国内初の本格的な真円度測定器(テーブル回転型)を開発
その革新的なアイディアが認められ、精機学会(現・精密工学会)の明石記念賞を受賞しました
二軸スクリウポンプ、ボルネマン社と技術提携
ドイツのポンプメーカー、ボルネマン社と技術提携契約を結び、
タンカー向けの二軸スクリウポンプを納品しました(1983年契約終了)
1968年 栃木県真岡市に工場建設
栃木県真岡市に工場建設
当社が経営に参画していた食品包装機の製造メーカーである昭和精工(株)にて
栃木県真岡市の第一工業団地に工場を建設
その後、1979年に昭和精工は解散し、小坂研究所真岡工場となりました
1969年 検出器回転型真円度測定器(EC-3)開発
検出器回転型真円度測定器(EC-3)開発
検出器回転型はテーブル回転型に比べて、大型ワークを測定可能というメリットがあります
両方式をライナップとして揃えている当社の強みはここからスタートとしました

第2期 時代を先取る製品開発と多様な産業界への進出

1975年 サブマージドカーゴポンプ開発
サブマージドカーゴポンプ開発
タンカーの液体を陸揚げするときに使用する油圧駆動のサブマージドカーゴポンプ
1号機はポンプ部分のみの納入でしたが、翌年には現在と同様に
甲板据付型のポンプと油圧装置一式を納入しました
1979年 LEDダイボンダー開発
LEDダイボンダー開発
今では様々な場所で使われるLED(発光ダイオード)の製造装置であるボンディングマシーン
1チップのタクトタイムは当時1.6秒でした(今では0.2秒程度)
1980年 空間座標測定装置ベクトロン(VSC-07)開発
空間座標測定装置ベクトロン(VSC-07)開発
従来の直交型三次元測定機をロボットのようなアーム式にしたら、
より高い操作性と機能性が得られるのではないかというアイディアから開発されたベクトロンは
世界初の多関節型空間座標測定装置であり、今や自動車をはじめとして、様々なモノづくりに欠かせない測定機になっています
1984年 非接触式微細形状測定器(HIPOSS ET-10)開発
非接触式微細形状測定器(HIPOSS ET-10)開発
半導体や超精密加工表面など非接触で測定するニーズが高まっていることをうけ、
共同開発した世界初の非接触式微細形状測定器です
優れた測定分解能をもつ本機は世界的にも注目を集めました
1987年 走査型トンネル顕微鏡(STM)開発
走査型トンネル顕微鏡(STM)開発
走査型トンネル顕微鏡は超精密加工表面の粗さから原子の測定まで可能で、
電子顕微鏡ではできない極微細形状の高さ方向の測定が可能となりました
1995年 テープ結束機(SPA-35)開発
テープ結束機(SPA-35)開発
ソーセージやハムを二袋結束する機械で、全国の加工肉食品メーカーに配置されました
従来機では品物の供給は人手でしたが、本機より自動供給装置を設置し、
さらなる工場の省人化、無人化に貢献しました
1997年 精密機器事業部でISO9001認証取得
精密機器事業部でISO9001認証取得
97年当時、国内でISO9001を取得している企業は10%にも満たない中、
品質管理に関係が深い測定機事業で当社初のISO認証を取得しました
1998年 サイド貼り機(CS-600)開発、多相流ポンプ開発
サイド貼り機(CS-600)開発
もともと人手作業で行っていたコンビニエンスストアなどのお弁当箱やサラダカップの
サイドをテープで止める作業を自動化する機械を開発
省人化だけでなく、衛生的で均一なテープ貼りが可能となりました
多相流ポンプ開発
当社の二軸スクリウポンプを改良発展させ、それまで困難とされてきた
油・ガス・水の多層流体の移送を可能としました
翌年、UAEのエル・ブンドク油田で実証実験を行い、期待通りの性能を発揮しました
1999年 流体機器事業部でISO9001認証取得
流体機器事業部でISO9001認証取得
精密測定機事業に続き、ポンプ事業においても認証を取得しました

第3期 未来志向のモノづくりへ

2000年 全自動微細形状測定機(ET4000)開発、本社を現在の東京都千代田区外神田に移転
全自動微細形状測定機(ET4000)開発
直動式検出器を搭載し、低触圧で測定可能なET30シリーズの後継として開発されました
PCでの操作及び解析が可能になり、自動測定も可能になりました
本社を現在の東京都千代田区外神田に移転
2008年 高速サイド貼り機(CS-800)開発
高速サイド貼り機(CS-800)開発
CS-600をより使い易く改良、品種登録数が大幅に増加し、
処理能力及びメンテナンス性・操作性が向上しました
2009年 JCSS表面性状測定校正事業認定
JCSS表面性状測定校正事業認定
JCSS(ISO/IEC 17025)に定める校正機関として認定されたことにより、
ISO/TS 16949に対応した標準片校正が可能になりました。
2010年 ハイブリッド微細形状測定機(ET600)開発
ハイブリッド微細形状測定機(ET600)開発
触針式、レーザーAF式、白色干渉式の3方式を搭載したハイブリット装置です
今まで複数台で測定していたものが、本機1台で測定可能になりました
2011年 MGO三軸スクリウポンプ開発
MGO三軸スクリウポンプ開発
船舶のSOx(硫黄酸化物)排出規制に対応し、舶用低硫黄油(Marine Gas Oil)を
効率的に送ることのできるポンプで、環境に配慮したクリーンな船舶の運航を助けています
2013年 真岡工場に重研削機設置
真岡工場に重研削機設置
10ミクロンの誤差で加工できるドイツ製の5軸全自動研削盤を設置、世界に数台という希少な機械です
この加工機は自動加工による省人化で低コストかつ高品質・高精度な加工が可能です
2014年 マグネットカップリング三軸スクリウポンプ開発
マグネットカップリング三軸スクリウポンプ開発
軸シールがなく、外部への漏れはゼロなので、
漏れ出すと危険な液体を安全に取り扱うことができ、環境にもやさしいポンプです
また軸シールの交換が不要であることから、ランニングコストも低減できます
2019年 真岡事業部でISO9001認証取得、微細穴三次元形状測定機(FP-3030)開発
真岡事業部でISO9001認証取得
生産設備の拡大に伴って、真岡工場でもISO認証を取得しました
微細穴三次元形状測定機(FP-3030)開発
従来の技術では破壊検査でしか測定出来なかった高アスペクト比の微細穴の測定が、
新技術の光ファイバー方式により非破壊で測定可能になりました